占有権

◆ 占有権

即時取得

他人から借りていたカメラを、自分の物だと偽って他人に売却した場合に、その他人が適法にカメラの所有権を取得する制度。

(無権利者から承継取得したとしても本来なら権利は取得しないが、一定の要件クリアで取得できる。)

取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めたものは、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

(1) 占有取得の方法

占有改定では即時取得は、成立しない。Aからカメラを借りていたBが、これを自己の物としてCに売却した。しかし、Bは、カメラをCに現実には引き渡さず、Cからカメラを借りて引続き自己が占有することにした(占有改定)。こういうパターンでは即時取得は成立しない。

(2) 動産であっても自動車のように登録の制度(ナンバーが付いている車)があるものについては、即時取得の制度は適用なし。

(3) 占有物(動産)が盗品又は遺失物の場合は、被害者または、遺失者は、一定の期間内は、占有者にその物の回復を請求することができる。

 この場合において占有者が盗品又は遺失物を公の市場等において善意で買い受けたときは、被害者又は遺失者は、占有者が支払った代価を弁償しなければその物を回復することができない。

そして、占有者は、弁償の提供があるまでは、その盗品等の使用収益を行う権限あり、となっています。

gil2310xzv